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中国の海外通販熱に潜む生物の安全脅かすリスク

人民網日本語版 2014年07月25日08:24

国内にいながら海外の商品を通信販売で購入する海外通販モデルの中国での人気が高まるのにともない、国内各地の検査検疫部門で止められた有害生物入り国際小包の数が大幅に増加している。海外通販熱が国内の生物の安全を守る上で圧力になっている。新華社が伝えた。

国家質量監督検験検疫総局(質検総局)のサイトが公開した情報によると、上海市、広東省、山東省、福建省など各地の検査検疫部門では、国際郵便物に対する検査で入国が禁止された動植物製品を含む小包をくい止めるケースが目立って増加しているという。

2013年には入国した郵便物の約3分の1を取り扱う上海市の郵便物輸送の検問所で、不法入国の植物繁殖材料の中から摘発した疫病は320件、のべ440種類に上り、2013年の3倍に達した。今年第1四半期(1-3月)には、広東省の各検問所で有害生物1159種類の入国が止められ、このうち郵便によって不法に国境を越えてきた動植物や動植物製品の数は前年同期比103.2%増加した。

入国が禁止されている動植物製品は、中国の生物の安全性を脅かす強い殺傷力をもっている。由来や品質などがはっきりしない動植物が入国すれば、中国の生物多様性や農業生産を破壊したり、ひどい場合には人の健康にも危害を及ぼしたりすることになる。

このため、入国時の検疫によって海外の動植物の疫病や有害生物の侵入を防ぐのが、国際的な慣例だ。農業部(農業省)と質検総局が公布した「中華人民共和国の携行、郵送を禁止する動植物および動植物製品のリスト」では、種子、菌、害虫など16種類の動植物および動植物製品を携行、郵送して国内に入れることを固く禁じている。

だがネット通販のますますの発展を背景として、中国の消費者のペットや観賞用植物に対する需要が多様化し、国境を越えたペットや種苗の取引市場の勃興・繁栄を促すことになった。こうした取引には、中国の消費者に直接ペットや種苗を販売するというものもあれば、海外での代理購入によって国境を越えた取引を終えるというものもあり、国際郵便ルートが取引・物流の主なルートになっている。

重慶市の検問所で止められた植物・植物製品のうち、韓国や日本などから輸入された多肉植物の種苗が大きな割合を占め、また虚偽の報告が数多く行われている。重慶出入境検験検疫局関連部門の責任者によると、入国が止められた状況の分析から、受取人の一部は検査検疫の法律・法規に対する理解がなお乏しく、入国を禁止された物品が何なのかよくわかっておらず、入国を禁止された物品が国内に入って農業、林業、漁業に与える損害を認識していないことがわかるという。

海外通販の郵便物は数が多く、種類が多く、1件あたりの量が少ないという特徴があり、各地の検査検疫部門は従来の監督管理モデルを積極的に刷新して対応している。重慶検験検疫局は海外通販の貨物に対するリスク分析を行い、リスクが高い貨物は重点的にチェックを行っている。広東出入境検験検疫局は「人と機械と犬」による検査モデルを構築して、郵便物の出入国検査地点での有害生物の検出率を引き上げた。(編集KS)

「人民網日本語版」2014年7月24日

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