「盧溝橋事件」(七七事変)から今年で77周年となる。人民網はこれを機に、民間の抗日博物館「建川博物館」の館長・樊建川さんを招き、抗日戦争についての考えと800万点を超えるという収蔵資料について語ってもらった。
▽中国侵略日本軍罪行館、来年開館 設計は世界の磯崎新
司会者:まずはネット利用者に向けて「建川博物館」の概況をご説明ください。
樊建川:2003年、もう11年前になりますが、私は安仁鎮で500ムー(約33万平方メートル)の土地を落札しました。その土地には不動産を開発せず、博物館を一つずつ建てました。開放済みの博物館は25館、未開放だが竣工済みの博物館は5館あります。25館のうち抗日戦争にかかわるものは7館あります。国民党による抗日戦争のものもあれば、共産党の抗日戦争を扱ったものもありますし、四川軍による抗日戦争の博物館、中国支援米軍についての博物館もあります。さらに戦争捕虜博物館、壮士広場、手印(手型)広場などがあります。
現在は、来年9月3日開館の中国侵略日本軍罪行館の陳列品の展示を準備しています。この博物館の設計は、国際的に知られる日本人建築家の磯崎新氏が手がけています。磯崎氏の父は抗日戦争当時、戦争反対の立場を取っていました。氏自身も平和主義者です。中国侵略日本軍館の設計を私が磯崎市にお願いしたところ、すぐにご承諾いただきました。磯崎氏は設計のため、5回にわたって安仁鎮を訪れました。磯崎氏は国際的に知られる建築家で、バルセロナ五輪のスタジアムやディズニーワールドの社屋も彼が設計したものです。多くの日本人が彼を理解せず、「日本人の建築家なのになぜ中国人に抗日戦争博物館を設計するのだ」という脅しの手紙も受け取ったといいます。磯崎氏はこれに、「樊さんは平和を願い、日中が永遠に戦争しないことを願っている。私達は歴史を正しく見つめてこそ戦争を避けることができる。博物館が開館したら四川省に見学に来てみてほしい」と答えたそうです。
この博物館はすでに竣工し、陳列を進めているところです。博物館の展示物を充実させるため、私は2回日本に行き、中国侵略日本軍の犯罪を示す証拠と物品を数多く購入してきました。日本軍の作戦地図を始め、数十万枚に及ぶ写真、100個以上の鉄兜、多くの銃剣、ゲートル、望遠鏡、書籍、日本軍の将校や兵士の日記などがあります。この館だけで陳列品は2、3万点にのぼる見込みです。