中秋節を間近に控え、数年前に市場に登場した斬新な「アイスクリーム月餅」に、人気が集まっている。店舗では普通、アイス月餅を購入した客に、アイスが溶けないようにドライアイスを無料でサービスしてくれる。だが、ドライアイスの扱い方を誤ると、ドライアイスで凍傷になる恐れがあり、さらには爆発事故につながる危険性もあるという。
北京化工大学応用化学科の万平玉教授は、「ドライアイスは、二酸化炭素をマイナス78.5℃以下まで冷却して個体にしたもので、気体に昇華する際に大量の熱を吸収するため、冷却・蓄冷効果がある」と指摘した。
ドライアイスは、以下のような危険性を潜在的に備えている。
(1)ドライアイスは非常に低温であるため、直接手を触れると、凍傷になりやすい。
(2)ドライアイスは、冷却能力を発揮するときに、二酸化炭素の気体を放出する。風通しが悪く、狭い空間内で、二酸化炭素の放出が起こった場合、空気中の二酸化炭素濃度が急激に上昇し、健康に危害を及ぼし得る。
(3)ドライアイスが熱を吸収して二酸化炭素の気体に昇華する際、体積は800倍ほど膨張する。密封容器に入れたドライアイスの気体がうまく放出されない場合、容器内の圧力が上昇して、爆発事故につながる恐れがある。
ドライアイスの正しい扱い方について、万教授は、次の通りアドバイスした。
〇凍傷を防ぐため、手や体の一部にドライアイスが直接触れないよう気をつける。
〇ドライアイスを家庭用冷蔵庫に置かない。また、水の中に入れて処分しない。これらの行為は、ドライアイスが熱を吸収し、昇華するプロセスが急激に進むため、大変危険だ。
〇ドライアイスを処分する際には、風通しのいい場所に放置し、自然に消失させる。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年9月4日