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魯迅の「故郷」 中国では日本より読まれない? (2)

人民網日本語版 2014年11月05日15:11

魯迅を重視せず、課外時間にも魯迅を読まない中国の学生

北京魯迅博物館元副館長の陳漱渝氏は、昨年「教材における魯迅」という書籍を出版した。陳氏は「魯迅の作品が教材から撤退したというような表現は大げさだが、減少傾向にあることは事実」と語る。

南京外国語学校で中学の国語を担当する蒋興超氏によると、同校中学1年生後期で使用される人民教育出版の教材から「風筝」が除外されたという。南京の高校生用の国語教材は「江蘇省教育出版社」のものだが、必読とされる魯迅の作品は「祝福」、「拿来主義」、「記念劉和珍君」の3作品のみで、この他の作品は「魯迅選集」として選択閲読となっている。

また、課外時間に魯迅の作品を読むという学生も少ない。同講座に参加した学生10名にインタビューを試みたところ、魯迅の作品を課外時間に読むと答えた学生は1人に留まった。

なぜ中国の学生は魯迅を好まないのか

この疑問に対して、藤井氏は「恐らくそれは学習方法の違い。中国の学生は丸暗記学習が多く、魯迅の作品は表現も難しく覚えづらい」と語る。同校国語教員の劉洪雷氏は、「魯迅の作品は過激、冷酷といった印象を受けるが、時代背景と結び付けて理解する必要がある」とし、南京師範大学付属中学校教員の倪峰氏は、「真実と魯迅の全体像を知ったとき、彼を一層好きになるだろう」と語った。(編集IM)

「人民網日本語版」2014年11月5日


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コメント

最新コメント

宮田聡美   2014-11-06115.238.42.*
日本の学生どころか、日本の社会そのものが、一度も夏目漱石を真剣に読んでいません。「二百十日」や「野分」を読めば、夏目漱石は決して単純な「国民作家」などではなく、近代日本と日本人を厳しく批判した、過激で、でも人情味があって、それ故に人一倍苦しんだ、社会的責任感に満ちた誠実な「読書人」だったと理解できます。魯迅の中国における評価と扱いに比べ、夏目の日本での評価と扱いの方が、余程深刻です。それに気がつかないなら、中国の日本文学研究も、まだまだ理解不足ですね。