ロシアと朝鮮の首脳会談は、ロシアの「ルック・イースト」政策の必然的な結果だ。「ルック・イースト」とは「アジアに降伏する」政策ではなく、ロシアがアジアの大国との交流において、第3国を探し、関係のバランスをとるというものだ。朝鮮という、北東アジアの地続きだが政治的に断裂した国を選んだのは、かなり巧妙であり、コストパフォーマンスの高い戦術だ。
「ルック・イースト」政策は、東西の双方に配慮するロシアの「双頭の鷲」体制にとってもプラスだ。ウクライナ危機以降、米国を初めとする西洋諸国はロシアに対して何度も制裁をかけている。
もちろん、ロシア・朝鮮関係の発展には、戦略的な利益以外にも実質的なメリットがある。ロシアの資金と技術が朝鮮に流入し、朝鮮の鉱物資源開発契約をロシアが取得しやすくなり、ロシアの極東農業開発プロジェクトへの朝鮮の参加が促される。実務的な角度から見ると、両国の首脳会談の利益はこれくらいだろう。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年11月24日