2014年の世界10大ニュース (2)

（６）イスラム国が中東で勢力拡大 有志連合も力及ばず

過激派組織「イスラム国」は6月、イラク北部に侵攻、宗教国家の設立を宣言した。米軍は8月8日、イラク北部でイスラム国に対し空爆を実施した。オバマ米大統領は9月10日、イスラム国掃討に向け、米国が「広範囲な有志連合」を主導すると表明した。しかし、今に至るまでイスラム国は壊滅的な打撃を受けておらず、中東地域におけるテロ対策は厳しい情勢が続いている。

（７）日本が集団的自衛権の行使容認 アジア隣国が懸念を表明

日本政府は7月1日、集団的自衛権の行使を認める憲法解釈の変更を閣議決定した。日本国内では、集団的自衛権の行使解禁に反対する声がますます高まっている。国際社会は日本に対し、アジアの隣国の安全面の懸念を尊重し、関連の問題を慎重に処理し、他国の主権と安全利益を損なわず、地域の平和と安定を損なわないよう呼びかけている。

（８）黒人少年射殺事件 米国全土で抗議

米ミズーリ州ファーガソンで8月9日、18歳の黒人青年マイケル・ブラウンさんが白人警官に銃で撃たれ、死亡した。11月24日、ミズーリ州大陪審は、この白人警官に対し不起訴を決定。米国全土で抗議が巻き起った。同事件により、米国に根強く残る人種差別問題および司法の問題が明るみに出た。

（９）ESAの彗星着陸機フィラエが彗星に着陸

欧州宇宙機関（ESA）の彗星探査機ロゼッタが8月6日、打ち上げから約10年、64億キロメートルに渡る航海を経て、目的地であるチェリモフ・ゲラシメンコ彗星に到着した。11月12日、ロゼッタの着陸船フィラエが同彗星に着陸した。人造探査機が彗星に着陸したのはこれが初めて。

（１０）米国とキューバ、国交正常化交渉へ

オバマ米大統領とキューバのラウル・ カストロ国家評議会議長は12月17日、両国の国交正常化交渉を開始することを宣言した。（編集SN）

「人民網日本語版」2015年1月1日