昨年の仁川アジア大会期間中に韓国人記者のカメラを盗んだ容疑で略式起訴された競泳男子の冨田尚弥選手が12日、韓国・仁川市地方裁判所で開かれた初公判に出席した。監視カメラの映像という動かぬ証拠が提出されたが、冨田選手は改めて自らの潔白を主張した。新華社が伝えた。
冨田被告は「自分はカメラに関心がなく、傍らのカメラの存在も意識していなかった」「プロが使うカメラからレンズを外す技術が自分にはない」「日本代表選手として、窃盗という愚かな行為をするわけがない」などと供述した。
検察側は、冨田被告が競泳会場のプールサイドで他の選手の練習を見学中に、近くに置いてあった高級カメラを盗んだ様子が映っているとされる監視カメラの映像を提出した。盗まれたカメラは、取材のため現場を訪れていた韓国人記者のものだった。
事件発生直後は冨田被告も窃盗の事実を認め、盗まれたカメラも冨田被告のカバンから発見された。しかし、日本に帰国した冨田被告は昨年11月の記者会見で、「何者かにバッグにカメラを入れられた」と主張を一転、「韓国警察に事情聴取された際に、犯行を認めないと帰国できないと言われ認めてしまった」などと述べた。
仁川アジア大会後、冨田選手は所属先から解雇され、日本水泳連盟からは約18カ月の選手登録停止処分を受けた。(編集SN)
「人民網日本語版」2015年1月14日