韓国・延世大学の金成煥教授(国際政治学)は、「中韓FTAは経済を中心とした貿易協定だが、より重要なのはこれが戦略的意義を帯びていることだ」と話す。
両国のFTAへの正式調印が、日本に相当大きな衝撃を与えることは間違いない。日韓の経済構造は質的に似ており、これからは韓国製品が中国市場で日本製品に大量に取って代わるようになり、韓国は日本から中国における事業の多くを奪い取ることになるとみられる。
また、米国にとっては、中韓FTAが他に先駆けて成立することは、米国が主導する環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に拮抗するパワーになり得るとともに、韓国は米国のこの地域における中国への潜在的な牽制の影響を弱める上でプラスに作用すると同時に、韓国も中間国として橋渡しの役割を担い、中米の間で仲介の役割を発揮し、アジア・太平洋経済の整備を一層加速させることができると考える学者がいる。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年2月26日