上海市工商行政管理局は9日、クレストブランドのホワイトニング歯磨き粉(双効炫白牙膏)に対し、広告に虚偽の内容が含まれていたことを理由として603万元(約1億1700万円)の罰金を言い渡した。虚偽の違法広告に対する罰金額としては、国内では過去最高額になる。新華網が伝えた。
▽クレストのホワイトニングは嘘?
「クレストのホワイトニング歯磨き粉を使えば、一日で歯が白くなります」。同製品のコマーシャルには台湾のタレント・小S(徐煕娣)が出演し、鏡の前でにっこり笑うと白い歯がこぼれる。このCMをみれば思わず同製品を使ってみたくなる。
だが同局の調査によると、画面の中で強調された美白効果は、実はコンピューターの画像処理ソフトによるもので、歯が実際に真っ白になったわけではないという。この広告には虚偽の内容が含まれているとして、同局はメーカーに罰金603万元を言い渡した。
同局広告処の繆鈞処長は、「これは行政部門が広告法に基づき、広告費用に対し一定の割合をかけて算出した罰金額だ」と話す。
業界関係者は、「歯磨き粉の役割は一般的には清潔を保つことであり、これにたまたま耐酸性や知覚過敏ケアの効果が付け加わったに過ぎない。美白は実際には無理なことだ。国が施行する『効果型歯磨き粉の基準』に基づけば、効果作用の検証報告を出さなければ効果を宣伝することはできない」と話す。
繆局長は、「広告で(画像編集ソフトの)『フォトショップ』の技術を使用するのは理解できるが、技術を過剰に使用すれば、規定に違反することになる。広告は真実を伝えることを原則とする。たとえば自動車の広告にフォトショップを使用して青空や白い雲を背景として入れるのは問題ないが、日用品の広告で対象物の実際の効果を捏造したなら、法的な代償をそれなりに支払わなければならなくなる」と説明する。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年3月10日