「2014年淘宝(タオバオ)と警察の共同によるニセ物摘発報告」がさきに発表されたのに続き、アリババ(阿里巴巴)が同社のビッグデータを利用したニセ物摘発モデルを公開にするとともに、オンラインとオフラインが連動した摘発活動の今後の情勢予測報告を発表した。アリババが設立されてからの15年間で、社会に全面的にニセ物摘発活動のメカニズムを明らかにしたのは今回が初めてのケースだ。またアリババは、今後は淘宝のニセ物摘発データに基づいて作成した「全国オフラインニセ物分布・流通マップ」を定期的に発表することを検討中という。
現在、「オフラインでニセ物を製造し、オンラインで売りさばく」というのがニセ物流通市場の一つの流れだ。ネットワークのバーチャル性、低すぎる参入基準、分散した監督管理システムが、ネットワークを利用したニセ物販売というここ数年の新現象を招き寄せている。こうした状況に対し、立法機関は「消費者権利保護法」を改正する際、ネットワーク取引プラットフォームの責任について特別規定を追加し、取引プラットフォームは購入者に身元を正しく伝える義務を負うと同時に、ニセ物であることを「明らかに知り」ながら販売した場合はニセ物を製造した者とともに連帯責任を負うことが定められた。
ビッグデータを背景として、取引プラットフォームは理論的には消費者のネットワーク上の行為についてすべてのデータを有することになり、出現する可能性のあるニセ物販売行為を知らなかったと証明することが難しくなった。こうしてネットワーク取引プラットフォームはニセ物を販売した者とともに連帯責任を負う法的リスクが負うことになった。ニセ物販売の権利侵害行為があった後に対策を立てるよりは、先立って備えをした方がよい。また通販プラットフォームは全プロセスがニセ物摘発行為に関わるようにし、プラットフォームの信用を保証するために、企業の社会的責任を引き受け模範となることが必要だ。ネットワークの取引環境を浄化しなければ、より多くの顧客を引き寄せることはできなくなり、プラットフォームと利用者とのウィンウィンを実現することは難しくなる。