蓋は形によって用途も異なる。例えば、消火栓の蓋は大体四角形で、消防隊員のイラストが刻まれている。模様の違いで各自治体の管轄範囲を見分けることもできる。マンホールのデザインには各市町村を代表する花が採用され、修理が必要な場合、担当地域がすぐにわかるようになっている。また、私有地の下水道では、マンホールの蓋に「私」の字が刻まれ、区別されている。
日本は自然災害多発国であるため、住宅地の付近には「緊急避難所」が設置されている。避難所周辺のマンホールの蓋には、色付きの矢印が描かれているものもある。黄色の矢印は避難所まで200メートル以内、赤いものは100メートル以内であることを知らせている。
マンホールの蓋は今や、日本の都市文化の1つとなり、「マンホールのファン」も多い。彼らはファン組織やサイト、フォーラムを立ち上げ、その熱狂ぶりはアニメや音楽のファンにも引けを取らない。
生活上の問題を解決するところから、一種の芸術にまで昇華してしまった日本のマンホールの蓋。日本の都市運営理念は、どの国にとっても手本にする価値がある。(編集XM)
「人民網日本語版」2015年3月18日