哈爾濱(ハルビン)太平国際空港において、51カ国から来た旅客を対象に、72時間以内滞在のトランジットビザ(通過ビザ)免除政策を実施することを、中国国務院(政府)が承認した。ハルビン辺防検査所が17日に明らかにした。同政策が実施される中国東北地域の空港は、瀋陽桃仙国際空港、大連周水子国際空港に続いて、これで3カ所目。中国新聞社が報じた。
トランジットビザとは、外国人が中国を経由して第三国へ行く場合、経由国において乗客が空港外に出るために発給されるビザ。同政策実施後、対象51カ国の旅客は、第三国への入国ビザや72時間以内に第三国(地域)に出発する航空券を持っていれば、トランジットビザを申請し、ハルビン市行政区域範囲内で72時間自由に行動できる。
ハルビン商業大学観光・料理学院の鄭昌江・教授は取材に対して、「同政策はハルビンにとって商機ともなるが、挑戦ともなる。まず、外国人旅行客がハルビンを経由し、現地の風土や人情に魅力を感じるようになると、現地の観光業発展につながり、飲食店やショッピングセンター、ホテルなどの分野の消費につながる。しかし、そのために、ハルビンの関連の部門は交通や宿泊、環境などの関連施設を整備しなければならない。例えば、外国人旅行客が72時間、全ての公共交通機関を無料で利用できる、交通カードを提供している国も多い」と指摘している。
ハルビン太平国際空港は既に、ロシアや日本、韓国などに向かう国際便13路線を開通させている。2014年、ハルビンを訪問した外国人旅行客は延べ約29万人。同政策の実施が始まると、ハルビンの国際的な知名度が向上し、冬は氷祭り、夏は避暑地として有名な同地のイメージを世界において確立できると期待されている。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年3月19日