中国人の海外旅行者数が史上最高を記録した。その事実を身にしみて実感しているのが韓国だ。年間400万人の中国人観光客を接待するため、韓国人は我先にと準備を進めている。環球時報が米国「ナショナル・パブリック・ラジオ」の報道を引用して報じた。
韓国ソウルのショッピングスポット、明洞(ミョンドン)を歩くと、ショッピングモールで流れているポップミュージックを除いて、最も多く聞かれる言語は中国語だ。中国浙江省杭州市から訪れていた観光客は、「韓国旅行の目的はひとつだけ、それは買い物だ」と述べた。観光客の李麗君さんは「韓国のスキンケア用品と化粧品はとても魅力的。ソウルの化粧品を全部買って帰りたいくらい」と語った。
近年来、韓国を訪問する中国人観光客数が急上昇している。中国国家観光局が発表したデータによると、2014年に韓国は他の国を抜いて、中国人観光客に最も人気のある渡航先となった。また、中国人観光客はどこに行っても「お金を惜しまずにショッピングをする」。世界銀行のデータによると、2012年に中国観光客の海外での買い物額が1000億ドルに達し、2010年の2倍となった。
韓国企業は中国の「金主」からお金を取り込む機会を見逃したくない。多くの企業、とりわけ化粧品関連の企業は社員を中国語学校に通わせている。私立語学学校の生徒の大半は、企業から派遣された化粧品の販売スタッフで、中国人観光客により良いサービスを提供するため中国語を勉強しているという。
韓国人の中国語講師・蘇博岩さんはひとコマ1時間の授業を毎日8コマ担当している。彼女は、「母が昔、『例え南大門市場で軽食を売るとしても、中国人観光客に売り込む方法を学ぶべきだ』と言った。驚くべきことに、どの社会階級に属していても、どんな企業に勤めていても、中国語を習得すると絶対に役に立つ」と語った。(編集XM)
「人民網日本語版」2015年3月31日