南中国海問題をめぐるフィリピンの対中非難について、外交部(外務省)の洪磊報道官は15日の定例記者会見で「フィリピン側の非難は全く筋が通らない。南沙(英語名・スプラトリー)諸島の島や礁での中国側の建設活動は完全に主権の範囲内の事であり、いかなる国にも影響を与えず、いかなる国も標的にしておらず、ましてや国際海上輸送路と漁業活動の安全を脅かすことはあり得ない」と表明した。
洪報道官は「南中国海問題における中国の立場は一貫した、明確なものだ。係争について、中国側は直接の当事国が歴史的事実と国際法を尊重したうえで交渉と協議を通じて解決することを主張している。中国側は南中国海の平和と安定をASEAN諸国と共同で維持すべく引き続き努力もする」と指摘。
「南沙諸島の島や礁での建設活動に関しては、完全に主権の範囲内の事であり、いかなる国にも影響を与えず、いかなる国も標的にしておらず、ましてや国際海上輸送路と漁業活動の安全を脅かすことはあり得ない」と述べた。
また「実際にはフィリピンの領土範囲を確定した一連の国際条約によって、これまでフィリピンの領土に中国の南沙諸島が含まれたことはない。だが1970年代以降、フィリピンは中国の南沙諸島の一部の島や礁を武力で侵略し占領した。これが南中国海をめぐる両国の係争の核心であり根本的原因だ」と指摘。
「中国側はフィリピン側に対して、中国の領土主権をしっかりと尊重し、両国間の政治文書および南中国海における関係国の行動宣言における約束を順守し、直接の交渉による係争の解決という正しい軌道に戻り、両国関係と地域の平和・安定にプラスのことをするよう促す」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年4月16日