ネパール(北緯28.2度、東経84.7度)で25日、大規模な地震が発生した。首都カトマンズからは、衝撃的な被災状況をとらえた写真が送られてきた。ユネスコ世界文化遺産に登録されたダラハラ塔が倒壊し、残骸となった。
アメリカ地質調査所の地球物理学者のランディ・ボールドウィン氏は26日、「ネパールの地震は地震活動の活発な地域で発生した。インドプレートとユーラシアプレートの境界にあり、インドプレートがユーラシアプレートの下に沈み込むことで断裂帯が生じた。ヒマラヤ山脈の形成も、二つのプレートの衝突によるものだ。この二つのプレートは毎年4−5センチの速度でぶつかり合い、無数の震動を伴い、チョモランマの標高を高くしている。歴史上、この地域では大地震が数多く発生している。過去100年以上に渡り、この断裂帯で数回の壊滅的な強震が発生している。1934年にはM8.1の地震が発生し、カトマンズが重大な損失を被った」と話した。
今回の地震はマグニチュードが7.8(この数値も上方修正中)に達したほか、震源の深さがわずか10−15キロと浅く、揺れが激しくなった。地震発生から4時間内に14回以上の余震が発生した。マグニチュードが1下がるたびに、放出されるエネルギーが30分の1になる。しかし建築物がすでに損傷を受けているため、小さな余震でも倒壊する恐れがある。
地震そのものよりも、耐震性の低い建築物による被害に注意が必要だ。ボールドウィン氏は、「今回のネパール地震による人の負傷は、建築物の耐震性との間に高い関連性を持つ。被災地の多くの住民はレンガ造りの家屋に暮らしており、耐震性が低い」と指摘した。
また地すべりが発生した場合、土砂と岩石が村と外界をつなぐ道路を封鎖し、さらに村ごと破壊するおそれがある。これにより当局による災害救助が困難になる恐れがある。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年4月27日