ウクライナ危機に関して、安倍首相は「ロシアとの関係において、力による現状変更には毅然とした対応を取ると同時に、対話を継続することが非常に重要だ」と主張。サミット前にウクライナのポロシェンコ大統領と会談したことに触れ、G7メンバーとして一層関与する姿勢を示した。
■公然と疑問を呈し、自己宣伝
南中国海問題で中国に圧力を加えるように求める以外に、安倍首相と日本の高官は議題を中国の呼びかけで設立したAIIBにも向け、その発言には明らかに別の意味が含まれていた。
現時点でAIIB参加問題におけるG7各国の意見は分かれている。英国、フランス、ドイツ、イタリアは創設メンバーとなったが、日本、米国、カナダはまだ参加を表明していない。日米両国は、中国による新たな投資銀行の設立を歓迎するが、国際基準に沿った融資が行われるかどうかを懸念していると公言している。
日本の世耕弘成内閣官房副長官によると、安倍首相は7日夜の談話で、すでに加盟申請したG7メンバーを「批判する意図はない」が、「意向を統一して」「G7内の緊密な連携を確保する」ようG7首脳に呼びかけた。