5月初旬、米国サンフランシスコ州立大学の学長は、「2015年から中国の大学統一入学試験の成績に基づいて直接入学の申請を行うことができるようになり、英語検定試験のIELTS(アイエルツ)、TOEFL、SATなどの準備をしなくてもすむようになる」と発表した。これまで、中国の受験生は必ず2種類の英語検定試験を受けなければならず、その成績が米国の大学の入学資格や奨学金を得る際の重要な参考となってきた。実質的に、教育の国際化レベルが日増しに深まるにつれ、一回きりの選抜試験である大学入試成績で海外の大学に申請できるようになるのは、受験生にとっても新たな選択肢となる。
■約20カ国が中国の大学入試成績を認可
中国教育部(省)国際協力・交流司の于継海副司長は、最近行われた「2015年中国教育国際化シンポジウム」において、「教育部は現在、大学入試成績の海外大学での認可に向けて取り組んでいる」と明かした。
今年5月の段階で、すでにオーストラリア、米国、韓国、ニュージーランド、ドイツ、イタリアなどの20カ国・地域の大学が中国の大学入試成績を認可した。うち、イタリアが認可した大学はすでに206校に達している。大学入試成績を認可した国を見ると、オーストラリアの認可度が最高で、2012年からシドニー大学も大学入試成績の認可を始めた。現在、すでにオーストラリア国立大学やマッコーリ大学、西シドニー大学などを含めた20校が認可している。