HSBC(香港上海銀行)はこのほど、同行は各種事業の再編と構造調整に力を入れており、今後2年で50億ドル(約6225億円)相当の海外業務を削減し、2万5千人をリストラすると発表した。「京華時報」が伝えた。
同行が香港証券取引所に提出した声明によると、同行はリスク加重資産約2900億ドル(約36兆1137億円)を削減するとしており、これにはグローバルバンキング事業や資本市場のリスク加重資産が含まれ、規模は同行の資産総額の3分の1近くになるという。またトルコとブラジルの事業を売却する意向だが、ブラジルでは大手法人顧客にサービスを提供する国際経営ニーズに対応した経営は続ける計画だ。
同行は2017年まで毎年45億~50億ドル(約5605億~6228億円)のコストカットを実現するとの目標を掲げる。
同行はアジア地域への投資は拡大するとしており、広東省珠江デルタ地域と東南アジア諸国連合(ASEAN)地域での事業発展を計画し、アジアで資産管理事業と保険事業の開拓を進める方針だ。
同行がグローバルの事業規模の縮小を進めるのは4年ぶりの2回目だ。背景には監督管理の取り組みが収益に対して非常に大きな圧力になっていることがある。同行は過去1年間に、外国為替相場を不正操作したとして罰金を科され、スイス支店が脱税のスキャンダルを起こすなどして、内部の監督管理の強化のために数十億ドルを投入せざるを得ない状況に陥っていた。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年6月10日