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人民網日本語版>>経済

TPP交渉は「立ち往生」か? TPA可決がカギ (2)

人民網日本語版 2015年06月19日08:23

▽議会の内紛で事態はますます困難に

ホワイトハウスのジョシュ・アーネスト報道官は今回の結末について、政治関係サイトで、「これはプロセスにおける頓挫に過ぎない。だが真相はもっと複雑である可能性がある」と説明した。TPPはなぜこれほど時間をかけても妥結に至らないのだろうか。

外側からみると、高い基準の国際貿易モデルであるTPPをめぐり、米国と日本の間には乗り越えられない不一致点がある。中国社会科学院(社会科学アカデミー)米国研究所の袁征研究員は取材に答える中で、「日本は農産品市場の開放で揺れ動き、米国は自動車部品市場の問題で日本に譲らないからだ」と指摘する。「ニューヨークタイムズ」も、「米国が先進国との調整を進めれば、発展途上国との主張の開きが拡大することになる」と指摘する。

米議会の上院と下院の内紛も交渉の進展に内側から影響を与えている。袁研究員は、「民主党議員は再選するためには、労働組合の支援が必要だ。労組側はTPPが妥結すれば雇用に打撃を与えるとして市場開放に反対の立場だ」と述べる。ブルームバーグ社の報道によれば、民主党のナンシー・ペロシ下院議長はこのほど「われわれの国民は雇用を求めることはあっても、貿易支援を求めることはない」という痛烈な批判的発言を行ったという。

また米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は、「大統領選が近づき、共和党員の多数はオバマ大統領にTPP妥結という業績を上げさせたくないのだ」と指摘する。

また袁研究員は、「米国経済はまだ完全に回復したとはいえず、国内は貿易保護主義のムードが色濃く、これが交渉が妥結に至らない原因の一つにもなっている。共和党は財界との関係が密で、財界は局面を打開して対外投資を獲得したい考えだが、これには民主党が反対している」と述べる。


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