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人民網日本語版>>経済

TPP交渉は「立ち往生」か? TPA可決がカギ

人民網日本語版 2015年06月19日08:23

英国紙「フィナンシャル・タイムズ」はこのほど、米国が主導する環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉のパートナーがこのほど、「米国議会が(TPP交渉妥結の前提となる)米大統領貿易促進権限(TPA)法案を可決しないなら、TPPは凍結状態に追い込まれる」と発言したことを伝えた。「人民日報」海外版が伝えた。

TPPは数年にわたり交渉が行われてきたが、いまなお前途には困難が横たわる。米国はもともと、5月下旬にフィリピンで交渉参加12カ国の関係閣僚との最終交渉が終わると予測していたが、進展をみることはできなかった

TPPの妥結を推進するTPAもこのほど障害にぶつかった。米議会上院は5月22日、(失職した労働者に税金で所得を補償する)貿易調整支援(TAA)とTPAについて抱き合わせで審議・投票を行い、最終的に可決したが、米紙「ニューヨークタイムズ」の報道によれば、2回にわたる投票の末になんとか可決できたのであり、裏ではホワイトハウスから議会へのはたらきかけもなされたという。

オバマ大統領は一刻も早くTPA法案を通過させて権限を手に入れ、日本やカナダなどの同盟国とTPPを妥結させたい考えだ。だが米議会のプロセスを踏まえて、TPAは労働者の権利を保障するTAAとセットで可決されなければならない。上院では投票が行われ、下院でも同じ手続きを踏むことが必要だ。

よいことを2つ同時に成し遂げることは難しいというように、オバマ大統領は一息ついたと思ったら、またすぐに下院の重圧に直面することになった。「フィナンシャル・タイムズ」によれば、下院は6月12日、TAAを反対票302票、賛成票126票で否決した。意外だったのは、反対票を投じた議員の中に民主党のオバマ大統領の仲間達が数多く含まれていたことで、これに野党・共和党が立法機関の主導権を握っていることを考え合わせれば、オバマ大統領は信頼できないパートナーと圧倒的なライバルに同時に直面する状態にあるといえる。


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