最近、「温水洗浄便座」が「日本」とともにホットワードとなっていた。昨年から、中国人観光客が「温水洗浄便座」を爆買いしたことが大きな話題となった。また、今月15日には、「日本経済新聞」が、「日本の温水洗浄便座が『新革命』を起こそうとしている」という記事を掲載した。環球時報が報じた。
どんな「新革命」なのだろう。「日本経済新聞」の報道によると、世界的に有名なトイレメーカーTOTOの神奈川県茅ケ崎市にある総合研究所に2020年ごろの実用化をめざすトイレの試作機がある。見た目はごく普通のトイレだが、ここには「自宅のトイレを健康診断室にする」という福田幸弘所長の夢が詰まっている。この試験機には、大便に含まれる特定のガスの濃度を測定して腸内の健康度合いを調べる機能がある。「臭いの原因となるガスは腸内細菌の状態と深いつながりがある」と福田所長。消化吸収を助け、免疫力を高める善玉菌が多ければガスは少なく、臭いもそれほどしない。一方、腸内環境が悪く毒素を作る悪玉菌が多くなると臭いも強くなる。試験機で測定されたガスの濃度のデータは、クラウドホスティングを通して管理される。さらに、そのデータと他の機器で測定した体温や血圧などのデータと合わせると、健康診断が可能になるというのだ。TOTOは今後、ITや医療関連の企業と連携し、同試験機の商品化を進めたい考えだ。
一方、トイレメーカー大手のLIXILの開発者は、温水洗浄便座を「発電所」にしてしまうことを思いついた。開発者は、温水洗浄便座のノズル内に小さな水車を付けた発電装置を搭載すれば、「水力発電所」にしてしまうことができると考えた。発電した電気を蓄電池に蓄えることができれば、停電などの緊急事態が発生した場合も、一定時間安心してトイレに行くことができる。LIXILは、東北大学と連携して実験を繰り返し、男性用便器で、2ワット発電させることに成功し、温水洗浄便座でも、1ワット発電させることに成功した。