アリババ(阿里巴巴)グループは18日、富士康科技集団(フォックスコン)とともに日本のソフトバンクグループ傘下のソフトバンクロボティクス(SBRH)に戦略的投資としてそれぞれ145億円を出資したことを明らかにした。合意に基づき、アリババと富士康はSBRHの株式をそれぞれ20%ずつ保有し、ソフトバンクは60%を保有する。「京華時報」が伝えた。
2012年初め、ソフトバンクはフランスのロボット事業会社アルデバランを買収してSBRHを設立し、14年にも引き続きロボット関連の数社への買収や投資を行った。SBRHはこれまでに世界初の感情をもったロボット「ペッパー」を開発している。アリババの馬雲会長は、「われわれはコントロールを出発点とするIT(情報技術)の時代から、生産力の活性化を目的とするDT(データテクノロジー)データ時代へと向かいつつある。将来はロボット産業が医療、公共サービス、研究、スマートホームなどの各方面で、科学技術の飛躍を引き起こす重要な分野になるとみられる」と述べた。
業界関係者は次のように分析する。ロボット産業には広大な市場への期待があり、それがアリババが今回この分野に足を踏み入れた重要な要因だ。現在、ロボット産業は世界各国が高い関心を寄せる戦略型の新興産業となっており、たとえば(製造業発展計画の)「メイド・イン・チャイナ2025」戦略はデジタル制御工作機械とロボットを十大分野の一部としてうち出し、ほかの先進国もロボットを利用した製造業復興計画を相次いで発表した。コンサルティング会社の米マッキンゼー・アンド・カンパニーの予測では、2025年に製造業サービス産業でロボットが生み出す生産額は1兆7千億ドル(約209兆1340億円)から4兆5千億ドル(約553兆5900億円)に達するという。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年6月19日