中国商業連合会と中華全国商業情報センターはこのほど共同で、2014年度中国小売企業上位100社のランキングを発表した。それによると、14年の上位100社の売上高は3兆元(約59兆6144億円)を超え、このうちインターネットを介した売上高が約1兆元(約19兆8714億円)に達した。「人民日報」海外版が伝えた。
▽天猫が再びトップに
今回のランキングではネット小売企業がとりわけ目を引いた。通信販売企業のうち、天猫は売上高が7630億元(約15兆1619億円)に上り、2回目の1位に輝いた。京東も13年の5位から3位に順位を上げた。
このほど終了したショッピングイベント「618商戦」では、通販の底力が改めて印象づけられた。統計によると、6月18日の一日だけで、京東の受注件数は1500万件を超え、冷暖房エアコンの売上高は8億元(約159億円)に迫った。天猫も「618大バーゲンセール」を行い、エアコンだけでも格力電器が約4049万元(約8億471万円)を売り上げた。
中国人民大学経済学院の周業安教授は、「従来型の小売企業は地理的な制限があり、利益獲得の一定の空間が形成されて、合理的な消費を形成するにはマイナスだった。インターネットに基盤を置く小売は地理的な空間の限界を打破し、買い物のコストを引き下げることができる」と分析する。
地理的空間の限界を打破する商業モデルだけでなく、技術の進歩も通販の推進力になる。北京郵電大学経済管理学院の曽剣秋教授は、「3Gから4Gへ、3大キャリアはブロードバンドネットワークの速度を向上させ、このことがネット小売産業の発展を側面から推進した」と話す。