多くの留学生が、次から次へと、「景色は素晴らしいがとても寂しい」生活から脱却したいと望むようになった。卒業して3カ月が経った留学生の張さんは、よくよく考えた末、ついに帰国便のチケットを予約した。「米国での生活は、あまりにも孤独だった。一人っ子の私が、米国に残る道を選んでしまうと、以前のような父母と一緒の生活は諦めざるを得なくなる。この変化は、あまりにも大きく、私と両親は、決して適応できないだろう」と張さんは話す。そして、「2,3年の米国留学生活を経験することができて、もう十分満足した。今、両親のもとに帰る時が来た」と続けた。
数多くの「経験者」は、「自分を取り巻く環境に一番適した道を選ぶことが王道」という見解を示している。かつては自身も移住者だったカリフォルニア州アルハンブラ市市議会の沈時康議員は、次のとおり話した。
現在の中国人留学生のバックグラウンドは、ほぼ似通っている。ほとんどが一人っ子で、中国で高校または大学学部を卒業後、単身海外にやってきた。本当のことを言えば、このようなバックグラウンドは、米国で生きていく上で、役には立たない。というのも、彼らは、米国に来た時点でかなり大きくなっており、言語・文化の分野で、米国社会に溶け込むことが難しくなっている。これは、彼らの「疎外感」を大いに増長させる。また、中国の友人と長い間離れ離れになり、慣れ親しんだ国内の生活を懐かしく思う気持ちが募るため、精神的に孤独感が強まる。総合的に見て、これらの要因から、「卒業後も米国に留まる」道に対して、「苦労する割には見返りが乏しい」という判断を下すことになる。それに対し、米国での数年間の留学生活が特別な体験だったと割り切り、この体験によって国際的な視野を手に入れて帰国後のキャリアアップに活かすという作戦は、極めて賢い選択肢と言えるだろう。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年7月27日