国家統計局人口・就業司の馮乃林司長は20日、「今年上半期の全国の雇用情勢は全体として安定していた。6月には大都市31カ所の都市部失業率が5.06%に低下し、上半期で最低の水準となった。このうち大学卒業生の失業率も上下動しつつ低下する傾向をみせている」と述べた。「京華時報」が伝えた。
馮司長の説明によると、今年上半期の31大都市の都市部失業率は基本的に5.1%前後を保ち、変動幅は0.2ポイントを超えなかった。具体的にみると、1~3月には春節(旧正月)連休の影響により、失業率は月を追って上昇し、3月には5.19%の高水準に達した。その後は月を追って低下し、6月には上半期で最低の5.06%に達し、前年同期の水準を基本的に維持した。馮司長は、「上半期失業率の動きはここ数年の動きと基本的に一致する。大きな上昇もなければ、大きな低下もなかった」と述べた。
企業の雇用情勢について、同局が企業90万社からのオンライン直接報告をまとめた統計データをみると、今年第2四半期(4-6月)末には、全国の一定規模以上の企業(年売上高2000万元以上の企業)の社員数は1億7449万人で、同46万人(0.3%)増加した。6月末現在、全国都市部で新たに718万人が就業し、年間目標の71.8%を達成した。
馮司長は、「雇用情勢は全体として安定しているが、一連の構造的な問題には引き続き注意が必要」と指摘。今年上半期には20~24歳の大学専科(短大に相当)以上の学歴の人(近年に大学を卒業した人が中心)の失業率が上下動しつつ低下したこと、また6月には大学卒業生の失業率が7.74%となり、1月に比べ1.17ポイント低下し、前年同月比でも0.7ポイント低下したことを紹介した上で、「大学卒業生の雇用情勢は好転したものの、全体に比べて失業率はまだ2ポイント以上高い。7月以降は新卒者が労働力市場に参入するため、大卒者の失業率は低下傾向から上昇傾向に転じるだろう。大卒者の雇用問題には引き続き注意していかなければならない」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年7月21日