日本は出生率の低下、農村部や地方小都市の人口が東京をはじめとする大都市に流れ込み続けることなどを受けて、多くの地方で人口が減少し、産業も衰退し、経済の規模が縮小し、財政収入が減っている。財政破綻の危機に直面している自治体もある。新華網が伝えた。
そこで日本政府は「地方再生戦略」をうち出し、企業に本社や生産部門を地方都市に移住させることを奨励し、大都市の人口が地方小都市に移転することを奨励し、「ふるさと納税」制度などを実施して活力を失いつつある農村部を振興しようとしている。ふるさと納税には特に注目が集まる。
ふるさと納税は強制ではない一種の寄付制度。希望者が地方政府に寄付すると、地方政府発行の納税証明書を受け取り、これに基づいて控除が受けられ、居住地の税務機関に住民税の減免や所得税の還付を申請することができる。
ふるさと納税制度の規定では、税還付に際しては自己負担額の2千円を除いた全額が控除される。10万円を寄付すると9万8千円が控除される。
この制度は「ふるさと納税」と名付けられているが、実際には寄付と税額控除がセットになったもので、自分の出身地(ふるさと)以外の地方にも寄付することが可能だ。寄付する人の居住地の自治体の利益を考慮して、同制度は寄付金額の上限は寄付する人の課税対象額の20%と規定する。
寄付する人は寄付の使い道を指定することもでき、寄付先の地方自治体に一任することもできる。
ふるさと納税の活動が早くから行われ、十分な成果を上げている北海道上士幌町を訪れ、ふるさと納税の受け入れ状況、利用状況を実地に視察してみた。