26日に悲痛なニュースがアフリカの角から伝わった。ソマリアの首都モガディシオのホテルでテロがあり、現地中国大使館の職員1人を含む少なくとも15人が不幸にも亡くなったのだ。アル・シャバブが犯行声明を出した。命を奪うこのような残虐なテロ行為は激しく非難されなければならない。(人民日報「鐘声」国際論評)
中国側は外交ルートを通じて申し入れを行い、ソマリア政府は必要なあらゆる措置を講じて負傷者の治療に全力を挙げ、問題を適切に処理して、現地中国機関・人員の安全を確保しなければならないと指摘した。今回のテロはソマリア、さらには地域全体の安全と安定を一層注視する必要があることを、血の教訓によって改めて国際社会に促した。
2014年に中国は在ソマリア大使館の再開を宣言した。これは客観的にもソマリア和平プロセスへの支持だった。ソマリア、イラク、リビア、シリア……中国の在外職員多数が困難な地域で持ち場を守り、政局の動揺、戦乱、テロ、厳しい自然環境、病気など様々な脅威を前に、平和の使命を揺るぎなく履行し、勇敢な奉仕によって責任ある大国の責任を果たしている。
近年、アフリカの一部地域ではテロ勢力が混乱に乗じて明らかに強大化している。アル・シャバブ、ナイジェリアのボコ・ハラム、イスラム・マグレブ諸国のアルカイダなどのテロ組織が連携を強化し、北アフリカ地域をテロ活動の新たな拠点にしようとしている。
テロは人類共通の脅威であり、テロ取締りは各国が共に担うべき責任だ。アフリカ各国による対テロの具体的な協力展開は極めて困難な任務であり、重大な意義がある。この積極的な歩みがさらに大きなものになることを人々は期待している。ソマリアなどの国を単純かつ乱暴に「失敗国家」リストに入れるやり方が何の役にも立たないことは明らかだ。テロを引き起こす根本的原因を絶ち、確かな行動によって情勢を安定化させることこそが真に建設的な選択だ。各国が国際対テロ協力を積極的に展開し、資金支援、人員育成、情報共有など多くの面で共に努力してこそ、テロの脅威のアフリカでの拡散を効果的に防ぐことができる。(編集NA)
「人民網日本語版」2015年7月28日