中国中央テレビ(CCTV)財経チャンネルが2日、「中国経済生活大調査」の結果を発表した。これによると、中国人の多くは収入予測を引き下げており、収入は彼らにとって最も気が重い悩みとなっている。また、大気汚染が最も頭の痛い環境問題として挙げられた。新京報が報じた。
調査によると、「お金はどこに行ったのか?」のテーマでは、経済の「新常態」が定着するに伴い、中国人は総じて、収入予測を引き下げていることが判明した。今年の住民の収入信頼感指数は67.6と、昨年(75.4)を下回り、過去4年間で最低となった。9年続けて実施されている本調査において、この指数が最も高かった年は2010年と2014年でともに75.4、最低は2009年の58だった。
人々の懐具合が乏しくなるにつれ、投資の選択肢にも変化が生じた。調査によると、4年連続で庶民にとって投資の第一選択肢だった基金(ファンド)は、2015年には冷遇の憂き目に遭いそうな気配が漂っている。ファンド投資を検討している中国人は10%にも満たず一方、財テク商品が「逆襲」し、庶民の投資の第一選択肢となった。また、年齢が若ければ若いほど、より強い投資願望を抱いており、中国の若い女性の投資願望が、「中国のおばさん」を凌いで最も強かった。
過去の調査と同様、CCTVの今回の調査でも、「幸福」というテーマが登場した。2015年、全国で、「幸福だ」と感じている世帯は、全体の40%に上った。生態環境に関しては、全国10万世帯のうち35.2%が、「大気汚染問題」に最も関心があると答えた。第2位は「都市の緑化問題」、第3位は「水道水の水質問題」だった。
「時間はどこに行ったのか?」のテーマを巡っては、中国人にとって最も贅沢なことは、「余暇時間を持つこと」であることが明らかになった。回答者の半数は、「1日で寛げる時間は1日2時間未満」と答えた。仕事と睡眠の時間をのぞき、寛ぐ時間が毎日1時間未満の人が約4分の1、「1時間から2時間」は2割あまり、「寛ぎの時間は皆無」と答えた人も1割近くいた。
寛ぎの時間が少ないのとは対照的に、通勤時間は非常に長い。サラリーマンの10人にひとりは、片道の通勤時間が2時間を上回り、往復で4時間以上を通勤に費やしている。通勤時間が最も長かった上位10都市のうち、省都および直轄市は4都市、残りの6都市はいずれも地級市で、東北地域から西南地域まで、人口が集中する主要地域がランクインした。北京・上海・広州・深センは、上位10都市に入らなかった。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年3月3日