▽事実3:中国の対外支援は「じゃぶじゃぶ」ではなく、方向性をもち、現地の人々の生活を着実に改善するものだ。
中国が多くの債務を一気に免除することは、優先順位を考えない、いわゆる「じゃぶじゃぶ」の支援というものではないか、と考える人がいるかもしれない。実際にはその反対で、中国の対外支援には方向性があり、計画性があり、持続可能性がある。
支援の対象をみると、中国の支援先は最も発展の遅れた国に集中している。2014年に国務院新聞弁公室が発表した白書「中国の対外支援(2014年)」によると、10~12年に中国が行った対外支援のうち、最も発展の遅れた国および低所得国への支援が3分の2を占めていた。
支援の分野をみると、被支援国の貧困撲滅や国民の生活改善を助けるのが、中国の対外支援の主な内容だ。同白書の説明では、10~12年の中国の対外支援資金の80%近くが被支援国の貧困撲滅、教育、衛生、スポーツ、文化、交通といった国民生活に関わる分野やインフラ分野に投入されたという。
▽事実4:対外支援は他国の発展環境を改善し、中国製品・中国企業の海外進出にプラスになるもの。中国は無駄遣いではない。
実際、中国の対外支援は出るばかりで入ってこないものではなく、「経済的に割が合うか」をちゃんと計算しており、対外支援は引き合うものになっている。
白書「中国とアフリカの経済貿易協力」によると、00~09年に中国はアフリカ35カ国の人民元建て債務189億6千万元(1元は約18.9円)を免除した。債務免除により被支援国の投資環境が改善され、国と地域の情勢が経済発展にともなって安定に向かった。また中国のよいイメージをバックに中国資本企業がアフリカで一層歓迎されるようになった。