■深刻な専門技術者の人材不足、「メイド・イン・チャイナ」の「人材問題」を再構築し、「ブルーカラー労働者」の地位向上が必要
高室長は「世界のテクノロジーの更新速度が速いが、企業はテクノロジーへの追随や研究開発、人材育成においてはタイムラグが存在する。中国にとっては専門技術者の人材不足が特に著しい」と考えている。
湯副部長は「人的資源・社会保障部はすでに3つの面で力を発揮している。1つは「国家百千万人材プロジェクト」の継続である。2012年から10年ほどの時間をかけて、計画的に世界科学技術の最高レベルに照準を合わせたハイレベルの若手リーダー的人材を重点的に約4000人選抜、育成する。2つ目はポストドクターを強化させる。人的資源・社会保障部は今年9月、500以上のポスドク研究ステーションの新設を承認し、関連企業・事業機関のために急ぎ必要なハイレベルの人材を育成・導入し、産・学・研の連携を促進させるようにした。3つ目は2011年末から始動した専門技術者の知識更新プロジェクトにおいて、12の重点領域で大規模な知識更新教育を継続し、毎年100万人のハイレベル、急ぎ必要なもしくは中心的役割を担う専門技術者を育成している。このプロジェクトは産業発展においてだんだんと大きな役割を発揮し始めている。
このほかにハイスキルの人材出現を抑制した原因は若手の人材確保という問題だ。高室長によると、「現在、職業教育を含む技術職人の育成が直面する問題は、多くの若者やその両親は社会的評価が低いとみなし、この職業を選択することを良しとしない」という。どうすれば「ブルーカラー労働者」の社会的評価をあげられるのか?高室長は、「キャリアアップの道をスムーズにし、収入のレベルアップ、仕事環境の改善の3つの面から着手すべきだ」とみている。
技術職人を大規模に採用している製造企業では、関連する模索が続いている。
中国中車株式有限公司を例にとると、技術職人の育成に対して成長ルート、価値観体現ルート、待遇ルートの3つのルートを構築した。同社孫永才副総裁は「当社で評価した専門家の序列はシニア専門家、ベテラン専門家などで、現在はシニア専門家1人、ベテラン専門家33人がおり、50人の技術職人は国務院の政府特別手当を受けている」と話す。(編集JK)
「人民網日本語版」2015年11月12日