「カンフー・パンダ3」は真の意味での中米合作映画であり、中国の中影株式有限公司、中米合弁の東方ドリームワークス、そして米国のドリームワークス・アニメーションが共同制作した。余仁英(ジェニファー・ユー)監督は、「今回の作品はキャラクターの口の形や吹き替え音声などすべてに中国の文化とのつながりが求められ、中国の観客に一つのオーダー見本を示すことが求められた」と話す。
15年の中国の映画興行収入は初めて400億元(約7369億円)の大台を突破した。ハリウッドが中国市場に進出すると同時に、「インターネットプラス」や「ビッグデータ」、「IP(知的財産権)熱」といったコンセプトに促され、騰訊(テンセント)、アリババ(阿里巴巴)、百度などの企業も映画分野に進出し足固めをしている。一連の新しい映画会社や映画基金が誕生し、映画市場のパイが拡大を続けている。
西南財経大学成渝経済区発展研究院の楊継瑞院長は、「映画市場は中国経済の発展の潜在力の縮図であるだけではない。経済の新常態(ニューノーマル)における、中国経済の発展の強靱さとパワーの活き活きした現れでもある。これまでの消費構造と比較すると、中国都市部住民の消費構造は生存のための消費から発展のための消費へ、物質型消費からサービス型消費へ、従来型消費から新型消費へとバージョンアップした」と話す。
マッキンゼーの報告書も、「1980年代生まれと90年代生まれが消費の主力になり、こうした人々の国内・海外の新しいブランドや新しいライフスタイルを受け入れようとする態度や新しいことにチャレンジしようとする傾向が、中国消費市場の様相を塗り替えつつある。22年には年収6万~22万9千元(約110万6千円~約422万1千円)の中間所得層の総人口に占める割合が75%を超える」との見方を示す。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年2月2日