第12期全人代第4回会議の記者会見が8日午前メディアセンターで開かれ、王毅外交部長(外相)が「中国の外交政策と対外関係」について中国内外の記者の質問に答えた。
中国日報記者の「近年『一帯一路(1ベルト、1ロード)』が大きな話題となっているが、現段階ではどのような進展が得られ、どのような挑戦と困難があるのか。また、これは中国の実力が対外拡張を加速している象徴であるとの見方も出てきているが、王部長はどのように考えているか」という質問に対し、王部長は次のように答えた。
「一帯一路」構想が打ち出されて以来顕著な進展が見られている。今日この機会に成績表を披露したい。第一に、参加するパートナーがますます増え、現在70カ国以上の国と国際機関が協力の意を表明し、30カ国以上が中国との「一帯一路」協力協定に調印している。第二に、金融の下支えが基本的に整ったこと。中国側が呼びかけたアジアインフラ投資銀行はすでに運営が開始され、シルクロード基金第一陣の投資プロジェクトも正式に始動した。第三に、相互連携・相互接続のネットワークが次第に形成されてきたこと。中国・パキスタン、中国・モンゴル・ロシアといった経済回廊の建設をシンボルに、インフラ、金融、文化といった分野で一連の重要な初期成果を収めた。ユーラシアを横断する中欧列車(中国―ヨーロッパ貨物鉄道)、ハンガリー―セルビア鉄道、ジャカルタ―バンドン高速鉄道は建設が始まっている。中国―ラオス、中国―タイといった汎アジア鉄道網の建設も重要な段階へと進んでいる。第四に、生産能力協力が全面的に推し進められていること。中国は20カ国近くの国々とメカニズム化生産能力協力を展開しており、中国・カザフスタン協力新モデルを打ち立て、数多くの重要なプロジェクトがすでに各国の地に根を下ろしている。
「一帯一路」を提唱したのは中国であるが、それによってもたらされるチャンスは世界のものである。この提唱はユーラシア大陸が発展と協力を望む声に順応しており、中国が一つの国際体系の参加者から公共財の提供者へと急速に転換している象徴である。「一帯一路」は共に話し合い、共に建設し、共に享受する原則を堅持するもので、「モンロー主義」ではなく、拡張主義ではさらになく、開放主義である。「一帯一路」が未来の世界にもたらすものは、必ずやユーラシア大陸の共同の発展繁栄という新たな歴史の絵巻物である。(編集IM)
「人民網日本語版」2016年3月8日