2016年3月11日  
 

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日本の記者が語る両会「中国を知る絶好の機会」

人民網日本語版 2016年03月11日14:56

かつて北京駐在の記者だった私が中国の両会の取材を始めたのは1990年だった。会場の巨大さ、代表・委員の多さ…当時の驚きを今なお覚えている。私は初めて大国としての中国の規模を深く感じた。その後20年余りの間、計10年近く北京に駐在した。私にとって両会は常に最も重要な取材活動だ。政府活動報告と代表・委員の討論を通じて、中国の政治、経済・社会面の今後の発展の方向性を知り、中国人が何を追い求めているのかも知ることができる。両会閉幕時の総理記者会見に参加を申し込む外国人記者は年々増えている。この事からも私は、中国の両会に対する世界各国の注目度が飛躍的に高まっているのを確かに感じる。(文:加藤青延・NHK解説委員。人民日報掲載)

20年余り前、日本のテレビ記者にとって両会を報道するうえで大きな難点は時差だった。全人代の開幕は北京時間午前9時だが、東京時間ではもう午前10時になっている。中国の総理による政府活動報告の内容を同日昼のニュース番組で報道するには、一分一秒を争う、時間との勝負となる。さもなくば関連記事を掲載した日本の夕刊が出ても、私たちのテレビ局はまだ放送していないという、極めて大きなミスになる。私はまず報告の内容をしっかりと聞き、重点を把握して初めて、原稿をまとめることができる。懸命に取材して原稿を書いていた当時の様子を今なおはっきり覚えている。

インターネットの普及に伴い、日本でも両会の生放送を見ることができるようになった。また、人民日報など中国メディアの報道は迅速かつ内容豊富で、大変参考になる。現在は昔のように人民大会堂2階大広間の記者席で懸命に記録を取る必要はなく、東京のオフィスでも同時にニュースの要点を把握できる。今年の両会開幕のニュースは同日のNHKの昼のニュース番組のトップだった。

現在日中関係の発展が順調でないことは大変遺憾だ。だからこそ、中国の発展と政策を示す両会は、日本人にとって中国を知る絶好の機会だと言える。日本と中国は一衣帯水の隣国であり、協力すれば共に利し、争えば共に傷つく。日本メディアの責任の大きさを深く感じる。私たちはこれを銘記し、両会を公正に、客観的に報道しなければならない。そうしてこそ日中両国関係の健全な発展に資することができる。(編集NA)

「人民網日本語版」2016年3月11日

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