全国人民代表大会(全人代)広東省代表団の分科会で、代表たちが「1粒の米」をめぐって討論を繰り広げた。新華社が伝えた。
代表の一人である小米科技有限公司の雷軍会長は、「これまでは炊飯器には大した技術もないと考えていたが、その後、詳細に研究してみたところ。国内メーカーは本当に(優れた炊飯器を)作ることができないのだとわかった。食感がよいご飯は、米粒が炊飯器の中で踊るようにしてできあがる」と述べた。
別の代表から、「どのような炊飯器のことか。なぜ国内メーカーにはできないのか」との声が上がった。
雷会長は、「日本の2つのメーカーを除き、国内メーカーには炊飯器の特許がない」と答えた。
今年の両会(全国人民代表大会(全人代)と中国人民政治協商会議(全国政協))では、炊飯器が「頻出するキーワード」になった。
代表委員の高い関心ぶりの背後に、「メードインチャイナ」製品の欠点が見え隠れする。中国は製造業大国でありながら、世界的なブランドを樹立することができずにいる。輸出大国でありながら、その90%以上がOEMの製品だ。海外で大型家電製品や爪切り、ステンレスボトルなどを買いあさる一方、遅れた生産能力の国内メーカーは在庫が積み上がって困った状況になっている……
国際市場での競争が日に日に激化する中、中国企業は大きく変わる内在的パワーをもつとともに、「囲みを突破せよ」という外からの圧力に直面してもいる。