「世界自由旅行報告書(Global Independent Travel Report)2015」によると、自由旅行をする中国人観光客はショッピングに消費する比率が最も多く55.8%にまで達し、交通・飲食・宿泊費はそれぞれ13.1%、10.5%、9.7%となっている。
特色ブランドの魅力は衰えず
高級品購入のほか、中国人観光客は観光先の地元で人気のブランドを好むため、具体的にはその観光先に左右される。
シンガポールのデータ機関6Estatesのデータによると、シンガポールにおいては中国人観光客は現地のファッションブランドCHARLES&KEITH(チャールズアンドキース)を好み、日本ではファストファッションブランドのユニクロ、米国ではコーチのバッグを購入する。
熱帯地域に位置するシンガポールは1枚1千ユーロ(約12万6千円)のダウンジャケットを販売することはほぼありえないと思われるが、フランスのブランドモンクレールの現地店舗は中国人観光客に大人気となっている。
中国人観光客が購入するのは洋服やバッグ、靴だけではない。シンガポールの食品ブランド美珍香も中国人観光客から大変好まれている。6Estatesの最高経営責任者であるゲイリー・チェンCEOは、「美珍香は中国人観光客の間で話題になっているいくつかのブランドの1つである」と語る。