北京時間15日夕方、世界の注目を集めていたグーグルの囲碁プログラム「AlphaGo」とプロ棋士の対局の5戦目が、韓国ソウルのフォーシーズンズホテルで終了した。イ・セドル九段は全力を尽くし追い詰めたが、最終的にAlphaGoに敗北を喫した。総合成績は1勝4敗。AlphaGoは対局後、韓国棋院から「名誉九段」の称号を授かった。人民網が伝えた。
イ・セドル氏は対局後の記者会見で落ち込んだ表情を見せ、「これは人類の敗北ではなく、私個人の敗北だ。このような結果で終わるとは残念だ」と述べた。
◆開発者が柯潔氏に挑戦状
日曜日の4戦目を終え、囲碁世界ランキングの規則に基づき、AlphaGoの正式なポイントと世界ランクが決まった。AlphaGoの現在の順位は4位で、中国人棋士の柯潔氏、韓国人棋士の朴廷桓氏、日本人棋士の井山裕太氏に続いた。5戦目終了後、このポイントには変化が生じる。同プログラムを開発したディープマインドの開発者であるRaia Hadesell氏はフェイスブックで、「AlphaGoは正式にランクインした(イ・セドルさん、勝ってくれてありがとう。あなたに勝ち続ければ、ランキングの統計対象にはならなかった)。AlphaGoの現在のポイントは3533点で、世界4位だ。柯潔さん、準備はよろしいか?」と投稿した。
人類と人工知能の戦いはこの1週間に渡り、世界のメディアから注目を浴びた。中国のランキングで首位につけ、イ・セドル氏に8勝2敗している柯九段(19)は、両者の対局中に様々なコメントを残している。一部メディアは、AlphaGoは次に柯氏に挑戦すると憶測している。「棋聖」と呼ばれる聶衛平氏は4戦目を観戦した後、「プログラムの実力は13−15段だが、序盤戦では6段程度のレベルしかない。致命的な弱点を見出す前に、プログラムはすでに無敵の状態となっている。柯氏でも勝つのは難しいだろう」と話した。
常昊九段は、「AlphaGoが短期間内に再戦するとは限らない。グーグルの開発チームはシステムのアップグレードを行う可能性が高い。今後登場するのは、次世代製品かもしれない」と述べた。