海外メディアの報道によると、日本の自動車メーカー・三菱自動車はこのほど燃費テストで不正行為があったことを認めた。対象車両は日本市場で62万5千台に上り、日産自動車に供給した2車種も含まれるという。この情報を受けて三菱自動車の株価はその日のうちに15%値下がりし、時価総額は約66億ドル低下し、相川哲郎最高経営責任者(CEO)が記者会見で謝罪した。
▽VWの排ガス不正問題後 今度は三菱の燃費偽装
ドイツのフォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題に続き、2016年4月20日、自動車産業は再び燃費の偽装という重大な不祥事を起こした。三菱自動車は燃費テストで不正な手段を取り、燃費性能のテスト結果を実際よりもよくみせていたことを認めた。対象車は小型車62万5千台に上る。三菱自動車にとっては2000年のリコール隠し以来最大のスキャンダルだ。
不正行為があったのは三菱自動車が製造した小型車4車種で、三菱の「ekワゴン」、「ekスペース」、日産と共同開発した「デイズ」、「デイズルークス」。いずれも搭載されたエンジンの排気量が660CC未満の、日本市場特有の軽自動車だ。三菱ブランド車は15万7千台、日産ブランド車は46万8千台、計62万5千台に上る。
相川CEOは東京での記者会見で、不正行為を謝罪するとともに、「非常に無念でもあり、忸怩たる思いだ」と述べた。
三菱自動車の説明によると、燃費テストの走行抵抗値(車両走行時の転がり抵抗と空気抵抗の値)で不正があり、テスト結果が実際の状況を反映しておらず、実際の値と届け出た値との差は5~10%になるという。相川CEOは、「(不正)操作は意図的なものだと考えている。いい燃費に見せるという意図があったのは確か」と述べた。
三菱自動車によると、現在、4車種は製造と販売を停止しており、不正行為が海外にも及ぶかどうかを調査中。業績への影響はまだ手がつけられない状況だ。また2002年から採用してきた燃費テストデータの測定方法が国の定める基準と異なっていたことも認めた。