中国人民銀行(中央銀行)が7日に発表したデータによると、今年4月の外貨準備残高は3兆2196億6800万ドル(約345兆4059億8千万円)に達し、前月比70億8900万ドル(約7605億1千万円)増加した。国際通貨基金(IMF)の特別引出権(SDR)に換算すると、外貨準備は減少を続けているが、減少幅は目立って縮小しており、資本の流出を促す圧力が弱まっていることがわかる。
中国民生銀行の温彬首席研究員は、「外貨準備が2カ月連続で増加したのは、主に2つの要因の影響によるものだ。1つは今年の春節(旧正月、今年は2月8日)以降、人民元の対米ドルレートが徐々に安定回復し、市場の予想が変化し、市場における主体の決済・送金の動きが正常になったこと。もう1つは評価効果の影響により、年初以来、日本円とユーロの対ドルレート上昇幅が拡大しており、外貨準備の投資運用における円・ユーロ建ての部分をドル換算すると収益が増加したことだ」と分析する。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年5月9日