2016年5月10日  
 

中日対訳健康知恵袋 企画集 北京のお気に入り

Apple新浪ツイッターFBLINE微信RSS
人民網日本語版>>経済

「劇薬」を継続服用 欧日のマイナス金利めぐり論争

人民網日本語版 2016年05月10日08:36

長引くデフレ圧力と経済の低迷に対抗するため、欧州中央銀行(ECB)や日本銀行(中央銀行)などの発達したエコノミーの中央銀行が相次いでマイナス金利という「劇薬」を服用するようになった。予想通りの効果を上げられるかどうかには議論があるが、マイナス金利の導入で「薬がやめられない状態」に至るように思われる。「マイナス金利にはプラスの効果もマイナスの効果もある。ひたすら依存してはならないし、限度というものがある」と話すアナリストもいる。「経済参考報」が伝えた。

マイナス金利とは、商業銀行などの金融機関が中央銀行に預けている預金に金利を課すということだ。理論的にいえば、銀行に貸し出しや資金の投入を奨励し、実体経済により多くの資金を流し込むと同時に、消費者にお金を使うことを奨励し、経済活性化の目的を達成するものだ。

2014年6月、ECBは世界で初めてマイナス金利を導入した主要中央銀行になった。今年3月には再び措置を打ち出し、ユーロ圏の誘導目標金利を過去最低水準のゼロに引き下げた。また翌日物貸出金利を0.25%に、翌日物預金金利をマイナス0.4%にそれぞれ引き下げた。ECBのドラギ総裁は、「ECBの『超低金利』は少なくとも1年は続く。ユーロ圏は今後数カ月間はデフレの泥沼に深く落ち込み続けるだろう」と話す。

日銀は今年1月末にマイナス金利という大きなカードを切り、預金金利をマイナス0.1%に引き下げ、民間銀行が融資などの手段で実体経済により多く資金を投入するよう促すとともに、2%のインフレ目標を最速で達成すると宣言した。さらに4月28日にはマイナス金利の維持を発表した。スイス、スウェーデン、デンマークの中央銀行もそれぞれマイナス金利政策を導入した。

中央銀行は「火力を最強」にするが、インフレ率の引き上げや経済活性化は容易ではない。欧州連合(EU)統計局がこのほど発表したデータをみると、ユーロ圏の3月のインフレ率はマイナス0.1%で、2月のマイナス0.2%よりは上昇したが、ECBが設定した2%の目標値にはほど遠い。ユーロ圏はまだデフレの暗い影から抜け出せていない。


【1】【2】【3】

関連記事

コメント

最新コメント

アクセスランキング