敦煌研究院が唯一その版権を所有し、限定販売であるこの塗り絵本は半分はハンドメイドで、読者は絵筆で色づけし自分なりの敦煌絵巻を作れるだけではなく、飛天の舞いの名称やどの洞窟にある壁画なのか興味がある場合は、それらの詳細を知ることもできる。ページをめくれば、その壁画の名前やどの時代からやってきたのか、どの洞窟に眠っているのか一目瞭然だ。
「左ページには過去と文化、右ページには現代と伝承」。敦煌研究院によれば、1650年前、「名も無き」絵師たちの手によって敦煌は輝かしい世界文明を生み出した。1650年後の現在、敦煌はやはり「名も無き」人々のものであるべきだ。各国の学者や特定の国にだけ属するのではなく、大衆のものであるべきなのだ。
20世紀で最も価値ある文化的発見と言われている敦煌石窟は、その精緻な壁画や彫刻で世界的にも有名だ。五胡十六国時代の前秦朝から建造が始まった敦煌石窟は、北朝、隋、唐、五代十国、西夏、元など歴代王朝の修繕と建造を経て、現存する巨大な規模が形成されていった。現存する洞窟は735窟、壁画総面積は4.5万平方メートル、2415体の彩色された土の彫刻を有している。世界で現存する最大規模の所蔵物が最も豊富な仏教芸術の聖地といえる。(編集SC)
「人民網日本語版」2016年5月20日