▽鉄鋼は主に国内向け
最近、メディアが、「中国の過剰生産能力の削減において政策が果たす役割はそれほど目立ったものではない。経済全体の足を引っ張り、世界経済に影響さえしている」と伝えたことについて、同委は、「こうした見方やこれに類した見方はまったく道理に合わないもの」とコメントした。
趙報道官は、「このたびの生産能力の過剰は世界的な問題で、第一の原因は2008年の米国のサブプライムローン問題と不動産バブルの崩壊により引き起こされたグローバル市場の需要の落ち込みであり、これが世界のさまざまな産業における過剰を生み出した。鉄鋼産業をみても、多くの国が生産能力の過剰問題に直面している。中国の生産能力利用率は世界水準並みで、2014年の世界の粗鋼の生産能力利用率は73.4%、中国は73.6%だった」と述べた。
趙報道官は中国の鉄鋼製品輸出が世界経済に影響しているとの見方については、「中国の鉄鋼をはじめとする工業製品は主に国内需要向けに利用されており、中国は鋼材の大量輸出を奨励しているわけではない。発展改革委の統計をみると、2006年から2015年の10年間に、中国の輸出量が生産量に占める割合は10%にとどまり、同期の他の鉄鋼生産大国の輸出の割合を大幅に下回る」と述べた。
同委は、「経済グローバル化時代には、同舟共済(同じ舟に乗っている者同士は助け合う)、協力ウィンウィンこそが問題を解決するための根本的な突破口になる。生産能力の過剰は世界的な問題であり、各国に等しく責任がある。中国はゼロサムゲームという考え方や保護貿易主義のやり方に反対し、お互いに非難し合ったり責任をなすりつけ合ったりするのに反対し、他の鉄鋼生産国と手を取り合って過剰生産能力の問題に対応したいと考えている」と強調した。
現在、中国は過剰生産能力の解消を積極的かつ主体的に進めており、この世界的な難題を解決するための力になろうとしている。趙報道官は、「今年は粗鋼の生産能力を4500万トン削減する予定で、1-7月にはこの目標の47%を達成した。現在はさらに有効な措置をとっており、年内の目標達成を確実にしたい」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年8月17日
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