ここ数年、国内の乳牛飼養産業は牛を殺処分し、牛乳を捨て、経営は損失に陥っているが、これと反対に海外から輸入ミルクが大量に中国市場に流れ込み、市場シェアはますます拡大している。輸入液体ミルクは国産ミルクより本当に優れているのだろうか。「京華時報」が伝えた。
▽協会の報告書:国内外の液体ミルク、多くの指標で大差なし
中国乳業協会がこのほど発表した「中国乳業品質報告2016年」では、中国市場で販売される液体ミルクのモニタリングデータが公表された。それによると、サンプル検査の対象となった輸入常温ミルクサンプルの生物活性物質の栄養成分は国産液状ミルクに及ばなかった。2009年から15年までの7年連続のモニタリングの結果をみると、国産乳製品の品質安全リスクは100%コントロール可能な範囲にあり、過去最高の水準だったという。
同報告によれば、アフラトキシンM1と重金属の鉛の検査測定指標では、国産液体ミルクと輸入液体ミルクに目立った差はなかった。アフラトキシンM1の検査測定の結果をみると、国産超高温殺菌牛乳(UHT)のサンプル(常温保存牛乳)におけるアフラトキシンM1の平均値は0.013μg/kgで、輸入UHTでは0.010μg/kgだった。また国産パスチャライズ牛乳のサンプルにおけるアフラトキシンM1の平均値は0.019μg/kg、輸入パスチャライズ牛乳は0.023μg/kgで、いずれも欧州連合(EU)の基準値0.05μg/kg、中国と米国の基準値0.50μg/kgを下回った。国産と輸入の間に目立った差はなかった。
また残留動物薬のモニタリング結果をみると、国内・海外のUHTでもパスチャライズ牛乳でも、禁止動物薬の使用や基準を超えた動物薬の使用はみられなかった。
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn