2016年8月25日  
 

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ある日本人の北京での暮らし (2)

人民網日本語版 2016年08月25日14:32

あれから約30年が過ぎ、夫が中国に転勤になった。夫に付き添い、私は昨年娘も連れて北京に来た。今回は以前と全く違い、行きたいところに自由に行くことができるようになっていた。来たばかりの時は、北京の道路は迷路のように広いと感じた。そして、ただ道を歩くだけでも頭がふらふらし、不安な思いに駆られた。毎日外出するたびに、ビクビクして、きょろきょろ周りを見回していた。その後、北京のいろんな所を見て回り、自分が北京の住民になったつもりで北京の街中を観察すると、ここにある全てのものがとてもおもしろく感じるようになった。

主婦である私の主な仕事は料理。市場では、海南省や雲南省、新疆維吾爾(ウイグル)自治区など、中国全土の各地から送られて来たいろんな野菜や果物、さらに、世界各国の珍しい山や海の産物、調味料など、何でも買うことができる。毎回市場に行くたびに、圧倒される思いになり、どれを選べばいいのか分からなくなる。

北京の街中は、季節によって景色が変わる。北京の歩道はとても広く、さまざまな木が道路わきに立ち並んでいる。日差しの強い夏に、太陽の光が木の葉の隙間から差し込んでいると、とてもさわやかな気持ちになる。秋の北京は、空が高く天気も爽快で、葉の色もとても美しくなる。寒さの厳しい冬になると、北京の人達は輪ゴムで一つに束ねられているかのように、互いに寄り添い合って寒さをしのぎ、春の到来を心待ちにしている。春になると、街中の木の葉が青々と茂り、きれいな花も次々に咲く。これら全ては、北京の人にとっては普通のことかもしれないが、私のような引っ越して来たばかりの人にとっては、四季の景色が新鮮で、とても好ましい。

私は北京の古いお寺が大好きだ。昨年の冬のある日、にぎやかな街を離れて、きれいに掃除された古い寺の中に入った。そこで木を仰ぎ見たとき、とてもさわやかな気分になった。静けさの漂うお寺で、僧侶たちが忙しそうに活動し、敬虔な仏教徒が参拝している様子は、外とは全く異なる世界で非常に印象深かった。


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