日本における2年あまりの生活の中で、多くの「細々した規則」を目にしている。一部は暗黙のルールとなっているが、人々は自覚的にそれを遵守しているのだ。(文:李庚道 生命時報掲載)
孫娘を連れて児童館に遊びに行った時の経験を例に挙げると、まず館内を清潔に保つため、入館前には全員靴を脱がなければならない。館内で提供しているスリッパに履き替えるか、靴下を着用したままか裸足で入ることもできる。身だしなみも整えていなければならず、孫娘の襟がひっくり返っていたり、ボタンを留めていなかった時には、職員が手伝ってくれた。館内では飲食も不可だ。ある日、孫娘が棒付きのアメを食べながら児童館に行ったことがあった。児童館に着いた時もまだ食べ終わっていなかったので、口に入れたまま入館したところ、一人の日本人の女の子がそれを見つけて職員に告げ、それを聞いた職員がすぐにやって来て、食べるのをやめさせた。
またある時、レストランで食事中にのどが渇いたので、コップを手に厨房に水を汲みに行こうとした。すると店員がやって来て私を席に戻らせ、テーブル上のボタンを押せば用件を聞きに来ると言った。水ぐらいで店員を煩わせる必要はないと思ったが、店員は応じず、わざわざ水を運んできてくれた。私が「そんな手間をかけずにすむのに」と言うと、その店員は「これはルールなので守らなければいけません。みんなが厨房に来たりしたら、混乱するではありませんか」と答えた。
日本人のほとんどがルールを守るからこそ、社会が比較的安定し、衛生環境が保たれ、無意味な争いといった現象が生じにくいのではないだろうか。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年9月26日
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