東京・新宿のドラッグストアには中国語で書かれた「日本の神薬人気番付」が張り出されている。中国のインターネット界で人気の記事「日本で絶対に買うべき神薬12種類」を参考にしたという。この店で医薬品を10万円ほど購入したという中国人観光客の朱さんは、英国BBCの取材に答えて、「自分が購入した医薬品は安全で信頼できるもので、価格も安い。日本に来るといくつか買って自分で使ったり、おみやげとして人にあげたりする」と話した。
松屋銀座の関係者は、「今年は中国人観光客の購買行動に一連の変化がみられる。中国株式市場の暴落と関係があるかどうかはわからないが、中国人観光客は昨年のように高級品を争って買い求めるということはしなくなり、メードインジャパン製品をこれまで以上に求めるようになった。国慶節連休期間の売上高についてまだ具体的な統計をまとめていないが、昨年には及ばないだろう」と予想する。
老舗デパート・銀座三越の高級ブランドや高級腕時計のカウンターは近頃閑散としている。関係者は、「中国人観光客が爆買いする時代は終わりを告げた」と残念そうに話す。
▽円高が購入意欲をそぐ
観光庁によれば、中国人観光客の購買行動に変化が生じ、その原因として富裕層の中国人観光客は日本に来るのが今年で2回目以上という人が多いこと、高級品よりも日用品への関心が高いことが考えられるという。また今年4月以降、中国人観光客が海外製品を中国に持ち込む場合にこれまでより高い関税がかけられるようになったこともある。円レートの上昇も「爆買い」がみられなくなった原因の一つだ。
一人あたり平均買い物額が減少したとはいえ、訪日中国人観光客ののべ人数と消費総額は増え続けている。観光庁の統計では、今年2月以降、中国は日本にとって最大の外国人観光客供給国になった。日本を訪れる中国人観光客は今でも増え続け、毎月の人数の増加率は平均で前年同期比100%増加になる。今年1~8月は約335万人で、昨年の通年の241万人を早くも大幅に上回った。(編集KS)
「人民網日本語版」2016年10月25日
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