ソマリアの海賊に拉致された中国籍船員達が10月25日、4年半ぶりに中国広東省広州市に帰還した。広州市に到着した彼らはすぐにそれぞれの家に帰っていった。このほど、帰郷を果たした四川出身の船員冷文兵さんが海賊に拉致されていた当時の事を話してくれた。
冷さんによると、海賊たちは梯子を船にかけて船に侵入してきたという。海賊たちは銃を所持していたが、銃を持たない冷さんたちは包丁などを手に応戦しようとした。海賊たちは金づちで扉を叩き壊し、銃口を冷さんたちに向けた。
船員たちが抵抗を諦めたとき、台湾地区出身の鍾徽徳船長が木製の椅子を持ち上げ海賊に立ち向かったが、その場で射殺されてしまったという。
4年以上もの間、海賊は船員たちに帰国への希望を持たせなかったわけではない。しかし20~30回ほど解放を約束されたにも関わらず、それが実現することはなかった。そして回を重ね得るごとに希望は次第に失望へと変わっていったという。
解放されてから、船員たちはようやくこの4年以上もの間、彼らを救うために様々な努力が続けられてきたことを知ったと冷さんは話した。(編集TK)
「人民網日本語版」2016年11月2日
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