ここ2年、フィジカル・ブックストア(従来の書店)を復活させようとする声が広がっている。アマゾン、当当網などの大手EC(電子商取引)サイトがフィジカル・ブックストアを開設したり、方所や言幾又などが業界を越えた数々のアイデア満載の手法で書店を造り出すなど、各社がフィジカル・ブックストア復活に向けて動き出している。かつてECサイトの台頭により窮地に立たされたフィジカル・ブックストアは、息を吹き返しつつあり、全く新しい姿となって顧客を取り戻そうとしている。(文:張思遥 科技日報掲載)
ここで特に紹介したい日本の書店がある。それは蔦屋書店だ。同書店をある人はアジアで最も美しい書店だといい、またある人は台湾のおしゃれな書店として有名な「誠品書店」の日本版という。
2011年、蔦屋書店は代官山にオープンし、50歳から60歳の高齢者を顧客ターゲットとしている。この狭いターゲット層設定によって、細分化された分野で最大限の利益を獲得することができた。
2011年にオープンした蔦屋書店・代官山店は、現在では1日当たりの来店者数は1万人を突破し、週末には来店者数は延べ3万人にも達することもある。日本メディアによると、同書店の売り上げは年を追うごとに倍増しているという。現時点で蔦屋書店・代官山店の成功は疑う余地もない。しかし客観的に見ると、同店は蔦屋書店のテストケースの一つに過ぎなかった。その目的は、日本人の読書習慣が変化する時代において、紙の本を好み、ECプラットフォームから遠い位置にいる顧客を集め、その狭いターゲット層設定によって、細分化された分野で最大限の利益を獲得することだった。
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