2016年11月21日  
 

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中国の「80後」作家が日本で人気がない理由 (3)

人民網日本語版 2016年11月19日13:45

○青山七恵の日本での評判は、中国に遠く及ばず

Q:青山七恵は芥川賞を受賞したが、日本では彼女は人気作家とは言えない。一方、中国での評判はすこぶる高い。これはどうしてなのか?

千野氏:青山氏らの小説は、日本社会の現実を反映しているが、その表現方法がやや異なっている点がその原因の一つとして考えられる。例えば、魯迅の小説が読者にもたらす感銘は、この世界はこのようなものなのだ、という感覚にとどまらない。彼の作品は、さらに読者に思考の機会を与える。青山氏らの小説に読者は確かに共感を覚え、読者は社会というものはこういうものなのだと感じるだろう。しかしこの種の小説は非常に多い。例えば、今年上半期の芥川賞受賞作「コンビニ人間」ではコンビニで働く女性の日常生活における心理状態が描かれている。

Q:日本の読者がこれらの作品を読んだ後、共感は覚えるが、現状に対する一種の肯定を生む効果があるだけで、魯迅作品のように、さらに一歩進んで、現実について改めて考え、ある種の行動を起こす勇気を生むレベルには達していないという理解で間違いないか?

千野氏:その通り!この種の作家は非常に多い。実は青山七恵だけの特徴ではない。私は中国の読者の間で青山作品がこんなに人気が高い理由をあまり理解できないのだが、おそらく、彼女の作品を読んだ後、日本社会はこんな感じなのだと理解できたり、中国と大差ないのだという認識を得られるからではないだろうかと考えている。


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