日本と中国では、「アンチエイジング・がん予防・万病に効く」と言われる、活性水素を含んだ「水素水」がますます注目を集めている。さまざまな形態に包装された水素水が、日本の数多くの店舗で販売されている。法制晩報が伝えた。
だが、日本のニュースサイトがこのほど、「消費者庁直属の独立行政法人・国民生活センターによる調査の結果、現在国内で話題になっている『水素水』は、実はただの飲用水に過ぎないことが判明した」と報じた。
米ハーバード公衆衛生大学院(HSPH)のバリー・R・ブルーム教授は、「これらの『水素を豊富に含んだ水』が人体にどのようなメリットをもたらすのかに関する科学的根拠は、今のところ見つかっていない」としている。
○調査結果
「活性水素を豊富に含んだ水」が謳い文句の2種類の水、水素は未検出
日本医科大学の太田成男教授は2007年7月、医学論文誌「ネイチャー メディシン」に、水素分子の生体への効果に関する初の論文を発表、これが、水素水ブームが起こるきっかけとなった。美しさをこよなく追求する多くの女性やアンチエイジングを目指す芸能人がこぞって、水素水を「美と若さの特効薬」であると崇拝した。一部の業者にとって、「水素水」は「売れる商品」だと注目され、彼らは水素水の効果を大々的に宣伝し続け、独居高齢者に言葉巧みに言い寄り、水素水が自宅で生成できる高価な水素水生成器を売りつけようとした。
国民生活センターがこのほど発表した調査結果によると、水素水に関する問い合わせは、2011年から増加の一途をたどっている。同センターは、今年の9月から11月まで、市場に流通している容器入り水素水10銘柄と水素水生成器9銘柄に対する調査を実施、メーカーと販売会社に対してもアンケート調査を行った。その結果、「高濃度の水素水を含む」と謳われた容器入り水素水10銘柄のうち、2銘柄からは活性水素が検出されなかった。また、3銘柄の溶存水素濃度の測定値は、表示値より低かった。
国民生活センターによると、一部の水素水は、「アンチエイジング」「血液浄化」などの効能を謳っているが、これは、特定保健用食品(トクホ)関連法に抵触している恐れがあり、違法な誇大宣伝の可能性がある。
国民生活センターは、今回の調査結果に基づき、厚生労働省医薬・生活衛生局に対し、水素水の生産・販売事業者に対する監査を強化するよう求めた。
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