VR・4Dヘッドセットをかぶると、壮大なる故宮の建築物のパノラマ映像が広がる。いつの間にか馬の背に跨り、明朝の皇帝・朱棣と前進していることに気付く。それから朱棣は故宮の建築設計図を詳細に描き出す。そんな中、耳元には、星象や礼制、五行などに基づく建築に関するストーリーが聞こえてくる。人民日報が伝えた。
これはタイムスリップではなく、故宮がこのほど開始した朱棣による紫禁城建築のVR・4D没入型体験館のプログラムだ。先進的なVR(仮想現実)技術を使い、観光客はタイムスリップして昔の人になり、生き生きとした歴史の風景の中を歩き、触れ、体験することができる。故宮の専門家はVRというハイテク手段を用い、観光客の故宮文化の全体的な概況への認識を深め、その場にいるような感覚で故宮の歴史的・文化的魅力を伝えようとしている。
専門家によると、国内外の大型博物館のVR技術応用はまだ初期段階にある。故宮が発表したこのVR技術プログラムはよりリアルで、没入感があり、博物館の文化・創意発展に新たな参考と経験を提供している。
故宮チームはVR技術のほか、AR(拡張現実)技術に取り組み、新たな文化・クリエイティブグッズを作ろうとしている。AR技術は現実のシーンと仮想シーンを結びつけることで、観光客により深い文化体験をもたらす。例えば歴史の写真をスキャンするだけで、立体的な文化財が机上に現れ、さまざまな角度から鑑賞できる。故宮のQRコードをスキャンすれば、皇族たちのキャラクターが新年を祝ってくれる。
科学技術が急速に進歩する今日、故宮はVRやARなどの技術を用い、現代文明の成果と古代の燦然たる文化を大胆に融合させることで、「VR+文化・クリエイティブ」という新型伝播ルートを模索し、歴史に命を吹き込んでいる。故宮は奥深さを備えた宝庫であり、大量の史料を掘り出すことができる。科学技術力の拡大に伴い、さらなる文化の真髄が輝きを放つようになるだろう。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年11月24日
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